社会福祉法人 仁生社
江戸川病院
脳神経外科の手術は、脳腫瘍の手術でも脳動脈瘤の手術でも、術後の新しい神経症状の出現を最小限とし、手術後の日常生活は術前と同様にできるように、術前に運動麻痺などの症状が既に出現している場合は、少しでもその症状を改善できるように、術中電気生理学的モニタリングを工夫します。その方法として、
1)末梢神経を刺激して、頭皮上、脳表、神経上から反応を記録する。(誘発電位モニター)
2)神経や脳を直接刺激し、筋肉の動きを記録する。(筋電図モニター)
この2つがあります。当施設では、ほぼすべての脳神経のモニターを下記の通り、必要に応じて行えるようにしています。
1)
体性感覚誘発電位(SEP):知覚(感覚)のモニター
聴性脳幹反応(ABR):聴力のモニター
聴覚刺激聴神経誘発電位 (CNAP):聴力のモニター
視覚誘発電位(VEP):視力のモニター
嗅覚神経刺激誘発電位:嗅覚のモニター
2)
運動野直接刺激誘発筋電図:四肢の動きのモニター
顔面神経刺激誘発筋電図:顔面筋のモニター
外眼筋誘発筋電図:複視(物が二つにみえる)防止のモニター
瞬目反射:顔面の感覚と顔面筋のモニター
迷走神経刺激声帯誘発電位:声帯機能のモニター
副神経刺激僧帽筋誘発筋電図:首をひねったり肩を上げる筋のモニター
舌下神経刺激舌筋誘発筋電図:舌を動かす筋のモニター