社会福祉法人 仁生社

江戸川病院・メディカルプラザ江戸川

運動中の腹痛:ETAP

運動中の腹痛:ETAP

ETAPとは

別名"side stitch"とも呼ばれるランニングのように繰り返し運動をした際に生じるわき腹が痛くなる症状です。横隔膜の虚血、消化管の虚血、壁側腹膜の炎症、内臓をつなぐ靱帯の牽引痛、腹部の筋けいれんなどの仮説がありますが、原因は不明であることがほとんどです。

しかし、乗馬などで起きやすいことも報告されていることから、振動による壁側腹膜の牽引などが有力とも言われています。

症状

右の腹部に生じやすいと言われていますが、図のように左側に生じるなど、特定の部位というわけではありません。運動の中止により速やかに痛みが消失することが多いです。

ETAPによって生じる腹痛の出やすい場所

Morton D, et al : Exercise-related transient abdominal pain (ETAP). Sports Med 45(1): 23-35, 2015より一部改変

診断

問診と診察を行い診断をしていきます。状況により画像検査や採血などを行いますが、それらでは異常所見がみられないことがほとんどです。

治療

運動前の食事が誘因となることも多く、食事のタイミングや内容の指導を行います。
また、子どもや女性、運動の初心者など、筋力が弱いことが発症しやすいリスク因子とされており、リハビリテーションを行い、体幹筋力の強化なども試みます。

運動時の腹痛について

参考文献

  • Morton DP, et al : Epidemlology of exercise-related transient abdominal pain at the Sydney City to Surf community run. J Sci Med Sport (8 2) : 152-162, 2005.
  • Morton D, et al : Exercise-related transient abdominal pain (ETAP). Sports Med 45(1) : 23-35, 2015