脳震盪
脳震盪とは
頭への衝撃で脳の機能に異常が生じる疾患です。直接的な頭への衝撃以外に、間接的な衝撃でも生じ得ます(図1)
症状
多様な症状が出現し(表1)、時間経過とともに改善してきます。一方で脳震盪後に症状が長期的に続いてしまう方もいます。一般的に小中学生や高校生などの方が、大学生、成人よりも症状が長引くとされています。
脳震盪の状態を評価するツール(SCAT5:Sports Concussion Assesment tool,VOMS : Vestibular Ocular Motor Screening など)も参考として用います。受傷前のベースライン測定を行った上で比較することが理想的です。
脳震盪の症状例(神経外傷 Vol.42 2019 より)
- 身体面の症状(例:頭痛)や認知面の症状(例: 霧の中にいるような感覚)、感情面の症状(例: 不安)
- 身体的な徴候(例:意識消失、健忘)
- 平衡機能障害(例:歩行の不安定性)
- 行動の変化(例:易刺激性)
- 認知機能障害(例:反応時間の遅延)
- 睡眠障害(例:不眠)
診断
頭への衝撃が生じた状況や直後の様子、症状などから総合的に診断します。CTやMRIなどの画像検査や一般的な採血検査では異常はみられません。これらの検査はその他の頭部外傷や疾患の除外のために用いられます。
脳震盪の状態を評価するツール(SCAT5:Sports Concussion Assesment tool,VOMS : Vestibular Ocular Motor Screening など)も参考として用います。受傷前のベースライン測定を行った上で比較することが理想的です。
治療
頭部外傷時(脳振盪が疑われた時を含む)
- スポーツを行っている時は、受傷者を安全な位置に移動させます
- 脳振盪を疑う場合にはスポーツを中断させます。
「脳振盪を疑った時のツール(CRT5)」が参考になります。
- 嘔気や嘔吐、めまい、痺れ、強い頭痛などの症状がある場合には、医療機関(救急や脳神経外科など)の受診を行ってください。
- 経過観察中にも状態が変化する可能性もあるため、受傷者一人にはしないようにしましょう
受傷後〜スポーツへの復帰
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脳振盪が疑われた(診断を受けた)際には、まずゆっくりと休む事が重要です。
受傷後24〜48時間は、症状がなくなるまで、テレビやスマートフォン、読書などの眼や脳への刺激を避け安静にしましょう。 -
過剰な安静も症状の遷延につながる可能性が指摘されています。
症状が悪化しない程度に、まず日常生活への復帰を目指します。
次に学業、最後にスポーツの順番です。
下記の段階的な復帰の表を参考にしてください。(表2、3)
復帰について心配な場合はトレーナーや医療機関と相談しましょう。