外脛骨障害
外脛骨障害とは
外脛骨は舟状骨の内側に位置する過剰骨で、発生頻度は約4~21%と言われています。その存在自体は病的ではなく、無症候性なものが大多数を占め疼痛はありません。
しかし、歩行・陸上競技・履物などの影響により、外脛骨と舟状骨の間で微細な動きが生じると疼痛の原因になります。発症は女性にやや多く、運動量が多くなる10~15歳頃に発症します。
また、成人例では捻挫を契機に疼痛が急性発症することもあります。さらに、扁平足による内側縦アーチの低下は1つの要因として考えられます。
症状
足部内側の舟状骨突出部の圧痛が主な症状になります。また、運動時や歩行時にも疼痛を伴います。発赤や腫脹を伴う炎症所見を示すものは少ないです。
診断
①徒手検査
②画像診断
疼痛をきたすのはほとんどTypeⅡであると言われています。
治療
基本的には、経過観察・注射による抗炎症剤・装具などの保存的治療が推奨されており、保存的治療にもかかわらず症状が続く場合には外科的切除または剥離が勧められています。
スポーツ現場では痛みの程度により運動制限を行います。
理学療法
運動療法や徒手療法にて機能改善を図ります。
注射療法(ステロイド注射)
強い抗炎症作用を通じて、除痛の即効性を認めます。
装具療法
内側縦アーチの保持を目的としたインソールの作成を行います。
対外衝撃波療法
骨障害(偽関節や骨端症)が適応となり 、除痛効果が期待できます。
当科では、理学療法を主体とし、必要に応じ装具・注射療法を行っています。
※対外衝撃波療法は行っておりません。
リハビリテーション
リハビリテーションでは、外脛骨部の負荷を軽減するため足関節や足部機能改善を図っていきます。
また、痛みの軽減に伴いスポーツ復帰に向けたアスレチックリハビリテーションも実施しています。
ストレッチ
筋肉が硬くなることで、足関節可動域制限が生じ痛みの原因に繋がります。
筋肉を柔軟にすることで外脛骨への負担軽減を図っていきます。
下腿三頭筋ストレッチ
筋力訓練
足部アーチ(土踏まず)が低下することが、有痛外脛骨の1つの発生機序と言われています。
筋力訓練を行い、足部アーチ(土踏まず)の改善を図っていきます。
また、痛みが生じることで足関節周囲の筋力低下も認められるため足関節部の筋力訓練も行います。
後脛骨筋エクササイズ
タオルギャザー(足趾屈筋群の筋力強化)
徐々に座位から立位へと運動強度を高めていきます。
下腿三頭筋エクササイズ
参考文献
- Nigar Keles-Celik et:Accessory Ossicles og the Foot and Ankle:Disorders and a Review of the Literature・Cureus. 2017 Nov; 9(11): e1881.
- Malynda Wynn et:Effectiveness of Nonoperative Treatment of the Symptomatic Accessory Navicular in Pediatric Patients・lowa Orthop J. 2019; 39(1): 45–49.
- Park,Hoon MD et:The Relationship Between Accessory Navicular and Flat Foot A Radiologic Study・ Journal of Pediatric Orthopaedics: October/November 2015 - Volume 35 - Issue 7 - p 739-745
- 福林轍ら:運動器スポーツ外傷・障害の保存療法 下肢・2020.11 5:263-268.
- 林宏治ら:足部の成長期スポーツ外傷.関節外科,Vol.32,No.3,2013.