循環器内科_電気生理学的検査

電気生理学的検査

まずは正常な人間の心臓がどのように動いているのか?大まかに理解する必要があります。
人間の心臓は頭で考え動いているのではなく、ある一定のリズムで自動的に動いていますが、これらの動きは電気の流れで動いているとイメージして下さい。
心臓は左右の心房・心室の4つの部屋に分かれており、心臓を動かす司令塔の役割をしている洞結節と呼ばれる組織が右心房に存在します。

ここから1分間に60~70回程度の電気刺激が発生します。
するとその刺激は右の心房と左の心房を伝わり房室結節と呼ばれる組織で合流します。
合流した電気刺激は心室側に伝わり、再び別れて左右の心室に伝わります。
これの繰り返しによって、規則正しく心房・心室が1:1で動いているのです。


不整脈とは、このような正常な興奮の通り道とは別の刺激伝導路が存在していたり、正常な伝導路そのものの障害によって、脈が速くなったり遅くなったりする病気です。
電気生理検査とは、カテーテルと呼ばれる細い電極のついた管を用いて、これらの不整脈の原因を調べる検査です。
カテーテルは足の付け根・肩・首などから挿入されます。最初に局所麻酔を行って、十分に麻酔の効いた状態で挿入していきますので、痛みは最初の麻酔の針が刺さるとき以外はほとんどありません。
それぞれから合計4~5本程度の電極つきカテーテルを挿入し、上述のような刺激伝導路を調べていき、不整脈の原因を探します。

検査時間は各疾患によって違いますが、おおむね30~60分程度です。
ほとんどの場合はそのまま高周波カテーテルアブレーション治療に移行しますので、実際は2時間以上と考えてください。
全身麻酔をかけるわけではございませんので、患者様は意識のはっきりしている状態で検査が進んでいきます。
看護婦がすぐそばについておりますので、検査中に具合が悪くなった場合などは仰っていただければ直ぐに対応出來るように準備しております。

足の付け根からカテーテルを挿入することが殆どなので、冠動脈の検査と違い日帰りでの検査は行っておりません。
検査のみでも最低1泊2日の入院が必要で、治療も含めると最短でも2泊3日の入院が必要です。
合併症は皮下出血が軽度起こる程度ですが、肩からのカテーテル挿入が必要な場合は気胸を起こすことが非常に稀ですが存在します。
その場合は胸腔ドレーンをいう管をわきから腹2日ほど挿入しなくてはなりません。
その他、高周波カテーテルアブレーション治療を行う際には、心タンポナーデ・房室ブロックといった合併症も考慮しなくてはなりませんが、いずれも非常に稀な合併症です。