循環器内科_寝室頻脈・心室細動

心室頻拍・心室細動とは

心臓は血液を循環させるポンプの役割をする臓器ですが、その中には4つの部屋があります。
大きく分けると心房と心室の2つに分けられます。
心房は血液が戻ってくる部屋で、心室へ血液を送るための部屋です。
心室は心房から送られてきた血液を、肺あるいは全身に送り出すための部屋です。

つまり心室は心房に比較し重要な部屋であり、心房が機能していなくても、心室の機能が保たれていれば、ある程度の心拍出は保たれ、逆に心房が正常に機能していても心室に有効な収縮がなければ、短時間で死に至ります。
突然、心室の機能が低下、あるいは消失する疾患の代表が心室頻拍、心室細動の2種類の心室性不整脈です。
心室頻拍は心室が暴走するタイプの不整脈で、多くは心室の収縮が毎分120回以上となり、血圧の低下を伴います。

意識があり、血行動態が安定している場合は、薬剤による治療が試みられます。
心拍数が200を超える非常に速い心室頻拍や、心機能の低下に伴う心室頻拍は著しく血圧が低下し、全く脈が触れない無脈性心室頻拍となることがあります。
これは後でお話しする心室細動と同様にただちに電気ショックの治療しなければ致命的となります。

心室細動は心室がけいれんするタイプの不整脈で俗に「心臓麻痺」とも呼ばれます。心室細動が持続すると1分につき7-10%の人がなくなるとされ、つまり10分以上経過した心室細動から生還できる確率は極めて低いといえます。
心室細動に対する有効な治療は、電気ショックのみであり、発症してから電気ショックをかけるまでの時間で生存率が大きく変わります。

原因

心室頻拍・心室細動の原因は、心筋梗塞、心筋症などの心臓の異常が多いのですが、電解質異常など心臓以外に原因があることもあります。
心室頻拍は治療の難しい病気ですので、専門医の診察を受ける必要があります。

治療

致命的な不整脈である心室頻拍・心室細動に対する治療として現在注目されているのは半自動体外式除細動器(AED: Automated External Defibrillator)と植え込み型除細動器(ICD: Implantable Cardioverter-Defibrillator)があります。
AEDとは心室細動の際に機器が自動的に解析を行い、必要に応じて電気的なショックを与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器です。
平成16年から一般市民のしようが許可され、平成17年の愛知万博で一般市民の使用により、心室細動患者が救命されたのは記憶に新しいと思います。

ICDとはペースメーカと同様に体内に植え込むタイプの除細動器で、自動的に致命的な不整脈を検知し、除細動をする機能を持ちます。